利益第一
突然ですが、経営において重要なものは何でしょうか。
こんなざっくりした質問をしても色んな答えが返ってきますね。すみません。
では質問を変えて、財務状況を見るとき、考えるとき、
「売上」と「利益」、どちらを重要視していますか。
経営者の方と話をさせて頂くと「売上」であることが多いです。
それは誰でもわかりやすく、財務状況の着目しやすい指標だからといえます。
よく会社の規模を図るときに、株式会社Aは『年商●●億円!!』
みたいな案内がされて、『おー!すごーい』ってなりますよね。
もちろん売上規模が大きければスゴイんですけど、
その一方で利益がいくら出ているか見落としていませんか?
売上が大きい、イコール、利益が大きいではありません。
売上が大きくても、利益どころか赤字の場合だってあり得ます。
つまり何が言いたいかというと、大事なのは『利益』です。
売上がいくら大きくても、利益がなければ経営は成り立たない、
または継続、成長が難しい状態といえます。
利益は、『売上』-『経費』。つまり、『売上』があっての利益
だということにはなりますが、利益をいかに生み出すかが重要に
なります。
経営においては、利益を第一に考えて、売上、経費を捉えていく
必要があります。
(利益を出すためには、何でもありだ。みたいな考えでは決してありません。笑)
借入の返済
事業をしていく上では、借入、多くは金融機関等からの融資を
受けるケースが多いかと思います。
運転資金であったり、投資にかかる設備資金であったり、用途は
様々ですが、借りたお金は決められた期間で返済をしていきます。
この借入の返済の原資となるのが利益になります。
つまり利益がでなければ借入の返済ができなくなる恐れがあるという
ことです。
だからこそ、計画的に必要な利益を出して、借入の返済や必要な
資金を蓄える必要があります。
事業をされている方は、現在の借り入れの状況は必ず把握しましょう。
借入先ごとの残高を確認できる一覧をつくり、月々の返済額、年間の
返済額を知ったうえで、利益計画を立てることをおすすめします。
資金繰り計画
現実にコロナの影響で借入をされている方がほとんどです。
また借入の際には、据え置きといって、借入れ後の借入返済の開始を
1年、2年遅くに設定することも多く見受けられます。
これから先、借入の返済開始がスタートすると想像以上のスピードで
手元の資金がなくなっていくと感じられる方が多いのではないでしょうか。
そのようにならないよう、『資金繰り計画表』をしっかり立てましょう。
先ほどの、月々の借り入れ返済額を考慮して、月にどれだけ利益を出す
必要があるのか、そのために売上をいくらあげ、経費をどうコントロール
するのかを計画に落としてこむことが大事になっていきます。
イメージ的にはこのような感じです。
『利益(借入返済額含む)』 = 【『売上』-『経費*』】
*経費の中に含まれる減価償却費は考慮しないでください。
是非、きちんと財務を理解して有意義な経営判断を
しましょう。